脳科学から斬るスマホ依存の・・・②+αの書き直し版

お昼に アップしたつぶやきの続き +α の さらに書き直し版 です

綾町の綾中学校で行われたのは「東諸県郡学校保健会」という会の研修会で 小中学校の保健室の先生が対象の勉強会でした

Orderは 「脳科学を根拠としたSNS・ネット依存について」というものでしたので スマホ依存に陥るメカニズムや怖さ そして 依存からの脱却の難しさなどを お話ししてきました

まずは現状というか実態が どうなっているかを お伝えしました
2018年8月13日に 鳥取大学医学部が発表した調査結果や 同年8月30日に 厚労省が出した数字を 紹介しました
簡潔に言いますと 中高生の40%強が インターネットの過剰使用及び病的使用の状態にあるという調査結果です
さらに この発表から2年が経過した今 この数字が下がっているという報告は どこからもありません
また タブレットやスマホ デビューがどんどん低年齢化している実情を考えれば 過剰使用 及び 病的使用の状態にある中高生は 2年前の数字よりも 間違いなく 上がっていると 推察できます

脳の神経細胞がどのように増え どのように回路をつなぎ また どうのように減って
どうしたら 回路が壊れていくのかという 脳のシステムさえ理解できていれば
デジタル機器に「子守りをさせる」ことの危険度は 誰にでもわかることなのですが
その視点・観点が 保育や教育の場には あまりにも欠けてますよね ということを 強調してきたつもりです←なにごとにも 根拠は大切ってこと です

その意味では さすが 保健室の先生方♪ でした
お示しした「科学的根拠」に対して 超納得!という表情で聴いてくださいましたし
シリコンバレーで働く人たちの子どもは 家庭でも 学校でも 平日は デジタル機器に触れること自体が禁止 
週末でさえ 1日15分まで という制限があるという実例にも 疑問の余地無し!というご反応でした

この国の議論の中には
「これからは デジタル機器を使いこなせないと 生きていけない世の中になるのだから IT教育は大切だ!」という主張があります

はい そんなことはあたりまえです 
そして それは ある意味 正論です
ただ いつの時代にも抜け落ちてしまう別の視点・観点 つまり・・・
大切なことは何か
それは 適切かつ高度に 使いこなせるようになるための「知識や技能を 育てる」ことが大事なのであって  
子どもたちの日常が デジタル機器に 支配されてしまうほど 過剰使用になってしまうほどに 与えてしまう ということとは 全く別の問題 といういう点です

教育界に文言を変えつつ 10年おきに 出てくる 教育観がありますよね
個性を育てるとか 個を重視しとか 教育の個別化がどうとか 個が生きる授業が大切だとかなんとか
そんな文言が 主流になったかと思えば 
基礎・基本こそ大切にすべし 基礎・基本をおさえた上で・・とかなんとかかんとか 
学校産業の外にいる人なら誰でもわかっていること・・・ それは?
どっちも大事じゃ!ですよね 
しかし 時代の目玉をつくることに躍起になってる 文科省~地方の教育行政~公教育の現場においては 
10年周期での 学習指導要領の改訂の度に 表現だけ変えて 繰り返しています

どいつも こいつも ポ#コツ過ぎます
現場において 一人くらい 自らのことばで 
どっちかを強調するのがおかしいだろ!
どっちも大事じゃ! 
その上で ひとりひとりの「違い」を尊重し合い 認め合えるよう育てていくことが大事なんだろ!って 声をあげろよ って思ってしまいます

脱線はさらに続きますが
10年~20年くらい前に「ゆとり教育」という名の下に 教育内容量と質を
15~20%程度少なくし
その分を ゆとりの時間として 自ら考え行動できる子を育てましょうという期間が
ありましたよね
そして その時期を経てきた子どもたちは 今は20代~30代の大人となり
「ゆとり世代」と呼ばれ
あろうことか マイナス的な捉え方をされることがある という悩みを これまで 何度も聞いております

ゆとり世代は その前の世代が考え出し 創り出された教育観であるのですから
もしも 万が一にも ゆとり世代と呼ばれる人々が
その学習学力や 生活学力が 他の世代よりも劣っているというのであれば 
そのようなことを考え出した世代に または それより前の世代に 全責任があるわけで
彼から学ぶ機会を奪った世代と 声を上げなかった現場にこそ 全責任があるだけだからな! それを忘れるなよな。。。 って私は ず~っと思っています

ゆとり教育が導入されたときに マスコミがこぞって取り上げた 本質からずれまくっていた議論で思い出すのが 
円周率を「3.14」で計算せず「3」でもいいというのは 学力低下につながるか否かっていう くっだらない議論でしたよね

学力と学習学力とごっちゃまぜにし さらに 算数と算術を ごちゃまぜにしたような議論ばかりが 先行してましたけど ゆとり教育がねらったこととは 完全にかけ離れた議論であったことは 悲しい限りでした

我が国に 時に応じた 正しく適切な教育観が 確立しにくいのは
10年ごとに 学習指導要領を いじり倒すだけで 
教育制度そのものや 学校制度そのものの議論も見直しも 当然 改正もせずに 
そこには いっさいの手をつけずに 半世紀以上も 同じ 学校制度・教育制度を続けてること
さらに
教育の世界が 狭すぎること 教育者経験だけを根拠に
教育観踏襲こそが 正義とされるシステムから脱却できずになってること
この2つに 大きな原因があると思います
ただし だからといって 経験の浅い先生に科学的根拠を学ぶ機会が多く与えられるシステムがあるかというと
現状では 子どもの脳のシステムから学べる学部・学科があるわけでもないので きっと  このままでは 何も 変わらないんでしょうね。。。かなしいことです 

話を 戻します

デジタル系のゲームは たくさんある遊び方の1つでしかありません 
そんな 遊び方の1つに過ぎないことに
生活時間の大半を費やすこと自体 脳には考えられないほどの負担(悪いストレス)与えていること そこにこそ デジタル機器依存の怖さはあるのです

まだまだ 研修会での話はつづいたのですが 一応 そんなお話しをして 帰って来ました

研修会に参加してくださった保健室の先生方 熱心に聴いていただき ありがとうございました

今日も 1日 お疲れさまでした♪